フリーランスエンジニアのデメリットとリスクを整理

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2026年3月8日時点の補足です。この記事で書かれている「自由だけど自己責任が重い」という点は、今でもかなり本質です。

ただ、今はフリーランス法が 2024年11月1日から施行されていて、取引条件の明示など発注側の義務は以前より整理されています。とはいえ、収入保証や案件継続まで守ってくれるわけではありません。ここは過信しないほうがいいです。

今の観点で足すなら、デメリットは税金や保険だけでなく、案件の空白、営業、契約確認、キャリアの積み上げ方まで含めて考えたほうが現実的です。売上だけでなく手取りと継続性を見るのが大事ですね。

エンジニア、プログラマーが独立したときに「こんなはずじゃなかった」とならないために、デメリットや、お金がかかるものについてつらつらと書いていこうと思います。 まだどんな記事になるかわかってないけど、実体験をもとに思い出しながら書きます。また会社員と比較することでわかりやすいかなと思うので後で表にまとめます。
目次

フリーランスエンジニアのデメリットを記事にしようと思った背景

最近プログラミングスクールが乱立したことによってフリーランスを目指す人が多くなっている気がします。 フリーランスを目指すことはとても良いことだと思いますが、収入が高く働き方も自由、というメリットばかりが目立つ論調が多いので、実際どうなのかをお伝えしたいと思いました。

有給休暇が無い

会社員であれば1年間で20日とか有給休暇が貰えると思います。これははっきり言って不労所得です。働かなくても失職の心配がなくお金が頂ける最高のサービスだと思います。 フリーランスになるとそれが無いのがデメリット。働いたら働いた分だけ給料が増えるのがフリーランスですが、働くのを辞めた時に給料が止まります。 在宅で2週間しかかからない仕事を1ヶ月かかると言って1人月の報酬を得て、残りの2週間を遊んで暮らす人もいますが。常駐で仕事をするスタイルだとそんなテクニックは使えません。

病欠・産休・育休は自己責任

病気になると会社員であれば有給休暇が使えるし、会社の他の人に担当を変わってもらう事も可能ですが、フリーランスの場合は全て自己責任なのでどれだけ病気になろうが契約履行のために頑張って働かないといけません。自分の代わりに働いてくれる人もいませんから。 若いうちはいいかもしれませんが35歳を超えると急に体の不調がつらくなるので気をつけないといけません。 同様に会社員なら産休や育休がある会社もあります。給料5割カットでも半年や1年でも休めたらこんなに素晴らしいことはありません。フリーランスだと残念ながら産休・育休もありません。計画的に休む分を稼ぎ切ってそれから休まないといけないのがデメリットですね。

健康保険・厚生年金

会社員が入るのが健康保険(協会)と厚生年金。フリーランスが入るのが国民健康保険と国民年金です。 例えば東京の会社員で報酬月額25万円だと健康保険は25662円、厚生年金は47,580円(年度や地域による)で合計73,242円。しかし半分は会社が払ってくれるので自腹は36,621円/月のみ。これで加入できます。 一方フリーランスの場合は国民健康保険と国民年金を全部自分で払う事になります。いくらになるかは前もって把握しておいた方がいいです。 やはり住んでるエリアにより率は異なりますが、国民健康保険は所得の約10%が取られると思っておくとよいです。月収50万円の人なら便宜上経費を考えなければ5万円/月。さらに国民年金は皆一律で16,000円~17,000円(毎年上がってて、自分がフリーだった10年前は15000円だった)かかります。 年金に関しては国の詐欺事業なので私たちが老人になったころには貰える額は少なく、貰えるようになる年齢も上がってるはずなので、将来の回収に期待することはできませんけど。

フリーランスは年収が高くなると思いがち

会社員からフリーランスを目指す人は年収アップを望んでる人が多いと思います。 実際に給料25万円の中堅社員エンジニアが独立してフリーになると50万円/月は稼げるようになると思います。金額は職能や時代(求人数)によっても変わりますが、イメージとして25万→50万になるぐらいで捉えておくとわかりやすいし割とありえる話です。

会社員で試算

給料25万、ボーナス年6か月(150万)で、残業込みで年収500万円だとします。今時そんなにボーナス出ないか‥? 給与収入5,000,000円 -社保 878,904円(会社と折半なので実際は439,452円) -所得税 122,600 -住民税 227,500 =4,210,448円 これが手取りになるイメージです。

フリーランスで試算

月収50万円で、年収600万円、経費なし。青色申告を使います。 売上 6,000,000円 -経費 0円 =6,000,000円 これが1年間の利益だとすれば、 -所得税 578,000円 -住民税 507,000円 -国民健康保険料 504,000円 -国民年金 192,000円 (合計1,781,000円) =4,219,000円 これが手取りになるイメージです。 実際には経費がかかるので手取りはもっと減ります。(その分税金も減るけど) ちょっと経費を考えてみましょう。 家賃8万円 電車代1万円 水道光熱費1万 通信費1万 会議費2万 その他雑費や消耗品2万 合計15万で、按分して経費10万とすれば、利益は500万円に。 -所得税 374,000円 -住民税 407,000円 -国民健康保険料 413,000円 -国民年金 192,000円 (合計1,386,000円) 3,614,000円が手取り。 仮に年収960万円(月収80万)のスーパーフリーエンジニアだとすれば、 利益 9,6000,000円 -所得税 1,363,000円 -住民税 867,000円 -国民健康保険 787,000円 =6,583,000円が手取りです。 おいおいおい頑張って働いて300万も国に取られるのかよ‥これがフリーランスだとリアルに理解できます。 会社員だと源泉徴収といって毎月の給料から天引きされてるので、国にいくら取られてるか意識することはほとんどありませんが。 稼いでから取られるのと、最初から取られてるのでは感じ方がかわりますよ。 WEB上にサラリーマンや個人事業主の税金計算機があるのでシミュレーションしてみるとよいです。 折角リスクを背負って独立したのに手取りはほとんど増えていません。月収で100万円を超えなければあまりウマミが無い気がします。 そうするとどうやって経費を計上して節税するかという事を考え出し、本来のエンジニアとは違った知識やスキルも蓄えないといけないので、仕事に集中できず本末転倒です。

節税を考え出すとマジで大変

利益を上げれば節税を考えるスパイラルになると大変です。 フリーのエンジニアとして経費計上できるものを挙げておきます。 ・旅費交通費(電車代、ガソリン代) ・会議費(仕事の打ち合わせ等の食事代) ・接待交際費(お客さんとの打ち合わせで使った食事代) ・新聞図書費(Amazonで買った技術書) ・通信費(スマホ代、ネット代) ・外注費 ・消耗品/事務用品費(スマホ代、PC代、タブレット代、鉛筆ノート) ・水道光熱費(電気ガス水道) ・地代家賃(アパート、マンション代) ・車両費(車) ・税理士報酬(税理士に払う報酬) ・研修費(どこかで研修を受けた) ・共済(保険みたいなもの) こんなとこでしょうか。SESで会社を行き来するエンジニアだとここまで経費が増えないかも。 結局のところ「お金を使わないと節税できない」ので、利益が出たから節税しようと思うと、現金が減っていくことになります。 あえて節税せずに税金を払って手元に現金を残しておく、というスタイルの人もいます。 自分がどちらが好みなのかよく考えて節税したい人はすればよいです。 最も節税効果があるものとしては、来年買おうと思ってるものは利益が出てる今年中に買っておく、ことです。

確定申告をしなきゃいけない

これも本来のエンジニアの仕事とはまた違ったスキルが必要になるのはデメリットでしょう。 1年間の売上経費の計算を翌年の3月15日までに申告して納税をしないといけないです。 いまどきE-TAXが使えてWEBから確定申告できるので自分でやってる人もいるでしょう。私は自分でやってました。 確定申告をするために必要なものは ・売上明細 ・レシート ・クレジットカードの明細 ・銀行の入出金 など。実は原本は取っておかなくてもOKで、エクセルに毎日記入する家計簿程度のものを記録しておくぐらいでOKでしょう。 E-TAXの入力は1日で完了すると思います。しかしあの画面操作と項目の意味を理解して、どこに何を入力するのかを把握するのに時間はかかると思います。 その前の売上経費の整理が大変です。私は毎月やってますが、そういうのが得意じゃない人もいると思います。 3月に入ってから慌ててやるのは大変です。 自分で確定申告を出来ない人は税理士にお願いすると思いますが、月額1万~3万円、確定申告の時期は10~20万円はかかります。 2,3月に慌てて駆け込みしないようにしましょう。

営業行為の必要性

エンジニアとして技術で頑張ろうと思ってるのに、仕事を得るために営業をしないといけないのもデメリットだと思います。 今時エンジニア向けの派遣会社があるのでそこに登録しておく人が多いかもしれません。そっちの方が楽です。 そうでなければ自分で営業先を探す努力は必要でしょう。例えばエンジニアが集まる会や、異業種交流会に参加して人脈を作る努力が。かといって信頼関係が無いのにすぐに仕事が頂けるわけもなく、この会に参加する行為はほとんど意味がないかもしれません。 趣味でエンジニアの会に参加しててたまたま条件に合う仕事が頂ける、ぐらいアンテナを張っておくぐらいがベターだと思います。 そういえば、テックキャンプのセミナーに参加したときに、フリーになった人の講話がありました。ランサーズとかクラウドワークスで仕事を受注しているようでした。けど登録直後は信用も実績もないので格安や悪条件でのプロジェクトを引き受けたりて辛い時期があったというような話をされていました。

収入が不安定、仕事が無い月もある

フリーランスエンジニアで派遣の会社に登録してる人もいると思います。 派遣の会社が営業で取ってきた仕事にアサインされる形ですが、そのプロジェクトが完了したとき、次の仕事が決まってない時は空きになってしまいます。 空いた時間や月が増えるほどに自分の給料が少なくなるので気をつけないといけません。開発や案件の需要が多いタイミングならよいと思いますが、不景気になれば仕事は少なくなります。 仕事が少なくなれば報酬単価も下がるのでリスクは把握しておかないといけません。 そういった事態に備えて、ランサーズやクラウドワークスといったWEB上でBtoCやCtoCで仕事を受注できるサービスを普段から使って同時に収入を得てる人もいます。

60代以降のぶんを稼ぎ切らないといけない

私は「60代でフリーランスのエンジニアをしてるんだよね」と言う人に会ったことがありません。 50代の人はお会いしたことがあります。彼はちょうど仕事が無いと言って地元の交流会に参加したりしてました。 若手の脂ののったプログラマーに仕事を依頼したいと思うから50代のプログラマーは需要が少なくなってくると思います。 50代でもフリーランスは厳しいのだなと思いました。そうすると50代、60代からの余生まで含めて、若い時に稼ぎ切らないといけないことになります。 60歳から80歳まで生きるとして単純計算で20年間に4~5000万円は生活費が必要です。(20万×12か月×20年) では若い時にフリーランスとしてそれだけ稼いで貯金できるのでしょうか。私はかなり厳しいと思います。 まぁ50代になって仕事も収入もゼロになることは無いと思いますけど。

40代50代のキャリアデザインが難しい

一般的な企業にお勤めの場合は、現場でのキャリアを経験したら、管理職に移行するか、技術のスペシャリストになるか、といったキャリアデザインが可能です。 年齢に応じて会社に求められるスキルが変わっていきます。 しかしフリーランスの場合は特に「人やプロジェクトを管理する」業務に就くことが困難です。 同年代の40代50代の人材がたくさんの部下を管理してプロジェクトを進行する能力があるのに、フリーランスでこの年齢になってもプログラミングしかできないことになりかねません。 30代の後半になればフリーランスを辞めて会社員に戻る人もいます。

40代になって会社員になるのは難しい

40代になれば結婚して子供ができて学費も生活費もかかってくる年齢です。 その時にまだフリーランスをしているとプログラマーだとやはり月収50~80万円が相場になるでしょう。 この年齢でまだ仕事が無い月があったり、雇い止めになるケースもあり、いよいよ安定しないといけないとなって会社員を目指してももう遅いです。 40代のプログラマーを相応の待遇で雇いたいと思う企業があるでしょうか。

信用が低い

信用が低いというのは仕事をする面においては今後はあまり感じなくなってくるはずです。それはリモートワークが増えて「実務能力」にフォーカスする企業が増えるだろうと予想しているからです。 信用が低いのは他の面でデメリットとして現れます。それは「家を買う時」や「お金を借りる時」です。まぁどちらもお金を借りる時の話ですが。 フリーランスの収入の不安定さが金融機関によるとリスクと取られてしまいます。会社員の方が信用度が高いので融資は引けます。 現金を貯めて築古の戸建を購入するか、一生賃貸になりますね。 新規事業を始めようと思う時も借入の必要があっても厳しいかもしれません。

フリーランスエンジニアのデメリットまとめ

フリーランスエンジニアになるとデメリットばかり。 会社員が出来ない人にはお勧めしますが、会社員が出来る人は会社員を続けた方がいいと思います。 それか30代で会社員に戻るのがいいと思います。

プログラミング学習を体系的に進めたい人へ

独学で基礎を確認したあとに、質問できる環境や転職・副業向けの学習サポートも比べたい人は、プログラミングスクールの比較記事も参考にしてください。学習目的、料金、受講期間、サポート範囲を分けて見ると、自分に合う学び方を選びやすくなります。


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